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中山 王克; 林田 均
JNC TN9400 2000-087, 74 Pages, 2000/07
液体金属ナトリウムの熱流動現象を定量的に把握するため、液体金属ナトリウム中の流速分布を超音波により計測する技術の開発を進めている。これまで、ナトリウム中試験を行って、その適用性を票Kするとともに課題を整理した。これを受けて、センサ特性や計測アルゴリズムの最適化を図ることを目的とした水中及びナトリウム中試験を計画しており、これらの試験に供試する高温用超音波トランスデューサを試作した。本報告は、試作した高温用超音波トランスデューサの単体特性の計測結果をまとめたものであり、試験により得られた主な知見は以下の通りである。(1)散乱超音波による流速分布計測手法において特性支配因子となる音圧分布特性を把握した。また、超音波トランスデューサによって生成される液中の音圧分布の予測式や近距離音場限界距離を計測データから導出した。(2)超音波トランスデューサの周波数帯域が、散乱波の周波数シフト計測を行うのに十分であることを確認した。また、距離方向計測範囲や散乱波の周波数シフト計測を行うのに必要な送受信回路の距離方向信号増幅仕様を導入した。(3)散乱波の周波数シフト計測システムの計測システムの計測精度評価を行う上で必要な超音波トランスデューサ単体に起因する空間分解能を推定した。